本能と直感がブレーキをかける
なのにこころは
次へ
前へ
もっと、もっとと
言うことをきかない。
ブレーキを無視して進むこころに
スキッドマークが残る。
*
もう会えないひとに
大勢の人の中から、あなたを見つけるのは簡単だった。
ただ
あなたが近くを見つめている時に私はあなたを見ていて、
私が遠くを見ている時に、
あなたは私を見つめていた。
ほんのわずかな時間だけだった。
だけど
そのほんの短い時間のためだけに出逢たのだと、
思えない時間が余りにも長過ぎた。
戻ってこない言葉の中に
言葉をみつけるまでに
長い時間がかかった。